何を隠そう、私はお貧乏です。ただ迸る観劇欲を抑えるのはあんまり得意ではないのであの手この手で1セントでも安くチケットをゲットすべく日々努力に勤しんでいます。
日本の知人だけではなくアメリカの知人にも「チケットどうやったら安く取れるの〜?」とよく聞かれるので重い腰を上げて私の愛用術をまとめてみました。完全私流、そして2025年8月時点での情報なのでそこだけはご理解ください。
ちなみにTKTSはなんだかんだお得な割引に巡り合ったことがなく未だ未使用、「演劇学校では無料チケットが配られたりするんだよ✨」のような実践的ではない方法は省いています。
1. Lottery
定番のlottery。抽選で安いチケットが買えるよ⭐︎というシステムです。Telecharge(Chicago、Little Shop of Horrors等)、Lucky Seat(Moulin Rouge、Hadestown等)、Broadway Direct(Wicked、Aladdin等)の3つのサイトがあります。席はどのサイトも選べませんが、経験談にすぎませんが、見切れ席の確率はほぼ無く、逆にかなり良い席が当たることが多かったです。1人につき2枚まで購入が可能。Telechargeは基本公演前日の真夜中に抽選サイトがオープン、15時にしまります。午前10時と15時の2回抽選があるので10時前に入れた方が当選率は上がる気がします。facebook、TwitterもしくはLinkedInのアカウントとの紐付けが必須です。Broadway Directは基本的に午前9時に抽選がオープン。毎回メアド、名前、郵便番号の入力が必要なのでちょっとめんどくさいです。Lucky Seatは1週間分公演の抽選がまとめてオープンして数日分の抽選がまとめて行われるので、他のサイトと同じ感覚で前日の朝にに「抽選入れなきゃ」と思っているともうクローズしているので要注意。狙っている公演日の1週間前くらいからサイトをチェックして抽選がオープンしているかチェックをしておくと安心です。
基本的にどのサイトも当選メールが届いてから数時間以内(当選メールに“何時までに支払ってね♡”と書いてあります」)に支払いを済ませないと自動キャンセル扱いになるので午後3時すぎには頻繁にメールボックスを更新して当選のお知らせが来たらすぐに支払いをしないと泣くハメになります。
ちなみにHamiltonも$10という破格のlotteryがあります(公式アプリが必要)が、この5年間でかなりの回数挑戦していますが、一度も当たったことがありません。当選率はかなり低いと思います。ただ、抽選に入れるごとにスターがもらえて、溜まったスターをグッズやキャストからのカスタムビデオと交換できるリワードシステムがあるので挑戦して損はないかと思います!
2. In-Person Rush
Lotteryと並ぶ定番rushチケット。公演当日に劇場ボックスオフィスで購入できる早い者勝ちのチケットです。基本的にはどの劇場も月〜土曜日は朝10時にオープン、日曜日は正午オープンです。(変則スケジュールのこともあるので事前確認はしっかり!)売り切れたらそこで販売終了。チケットの用意が何枚あるかもよくわかっていません。経験上、見切れ席率は40〜50%くらいでしょうか。ただ、見切れる時は買う前に「partial viewだけど良い?」と聞いてくれます。作品によっては16時近くに劇場に行ってもまだ買えたり、ボックスオフィスのオープン4時間前から並んでても買えなかったりと買える確率のバラツキがかなりあるので結構ギャンブルではあるかな、と思います。こまめに狙っている公演の座席の売れ残り具合をチェックしておくと気持ち予想はしやすくなるかと。私は基本的によっぽどのことがなければ(キャストさんの卒業日や作品自体の千秋楽、逆に集客率が悪く空席が多い等)ボックスオフィスのオープン2時間前に劇場に着くようにしています。
3. Online Rush
基本的には上記のrushと一緒、ただスマホのぽちぽち合戦だよってだけです。実施している作品はそこまで多くないですね。Telechargeサイト、もしくはTodayTixアプリから購入ができます。「もうチケットないよ」と表示が出てもその後30分くらいは諦めずにぽちぽちするのが肝心です!結構ぬるっと「やっぱり買えるよ」ムーブをかましてくるのでアイツらの言葉に騙されてはいけません。In-person rushの方が安い作品が多い気がします。が、in-personより朝ゆっくり寝られるのとわざわざ劇場に行く必要がないというメリットもあるのでどちらを選ぶか、はたまた二刀流かは好みです。
4. Student Discount
学生だけ許された究極のチート。作品によっては$15-20というかなり低価格のチケットをオファーしています。基本的には劇場のボックスオフィスで購入できます。私はアメリカの大学に通ってるのでなんとも言えないのですが日本の学生証でも「じゃぱにーずすちゅーでんとあいでぃー!」と自信を持って主張すれば「えーほんとにこれ学生証って書いてあるの〜?」と疑われることは無いのではないでしょうか。
実施作品はあまり多くなく、作品ごとにルールが異なるので事前に調べてから劇場に向かうのが重要です。
個人的なおすすめはWicked。元の作品人気にさらに映画ブーストがかかり、チケットが高騰しているのですが学生だと$69で購入できます。公式サイトによると学割が効くのは火曜日から木曜日の公演のみ。割引チケットにしては珍しく、事前購入が可能です。私は5月末の土曜日の午後に劇場に行って、次の週の火曜日(つまり3日後)のチケットを購入しました。若干袖の中が見切れるとはいえオーケストラ席の10列目となかなか良い席でした。
5. Under◯◯
学割と似ていますがいわゆる若者割引です。作品ごとに25歳が上限だったり35歳が条件だったりします。Roundaboutプロデュースの作品は40歳までOKと愛がデカ目です。基本的には現地でのID提示で購入可能ですが、New York City CenterやNew York City Balletはホームページでの事前登録必須。尚且つIDの人力が行われているらしく購入できるようになるまでに2週間前後かかったりもするので余裕を持って登録しておきましょう。こちらも事前購入可のケースが多いです。
6. Theatr App
チケットのリセールアプリです。チケット購入保証システム付きなので振り込んだのにチケットが受け取れなかった!という場合はアプリ側が返金してくれるので安心です。購入時の値段より高い値段では出品できないので(手数料除く)高額転売がないのも嬉しいところ。ただ、出品者とはメールもしくはSMSでのやりとりになるため「知らない人にメアドとか電話番号渡すのは不安!」という人にはお勧めできません。元値の四分の1程度でチケットが買えたり、(割引率が表示されるのでお得度がわかりやすい)開演直前には$10以下、もしくは無料でチケットが出品されていたりするので「別に全然気にならん」というにはかなりオススメです。私は推しJordan FisherのMoulin Rouge最終パフォーマンスの前方センブロオーケストラチケットを$70で購入しました。(元値は$200)
公式のインスタアカウントでたまに無料チケットプレゼント企画をやっていたりするのでフォローがオススメです。 (別にアプリの回し者ではありません笑)
7. 立ち見
別名SRO(Standing Room Only)。急にスタッフさんがDai語を使ってきても焦らないように。オーケストラの最後列でなかなか見やすいうえ、壁に寄りかかって肘ついたりできるので結構私は快適に観劇できるのですが注意点が2つ。
まず一つ目が販売開始のタイミングがイマイチよくわからないこと。朝10時にボックスオフィスに行くと「もっと後に来て〜」と言われ、数時間後にまた行くと「もう完売」と言われ、「開演の1時間前くらいかな」と言われ1時間前に行くと「もう売り切れた」と言われ…「普通の席が完売すると販売開始になる」と言った作品もあったりするので私は散々ヤツに翻弄されてきました😢ボックスオフィスで地蔵、くらいの覚悟もしくは集客率の微妙な作品だと成功率が上がります。(MJは「そこで座って待ってて良いよ〜」と言われたので3時間くらい座り込みしてました。)
そして二つ目の注意点は売店とバーが真後ろにあるため、スタッフさんが上演中に喋ってるのが聞こえたり、幕間直前にバーテンダーさんがゴソゴソ氷の準備を始めたりするのが聞こえたりするので結構気が散ることです。私は身動き一つせず、息を殺して静かに集中して見るのが好きなのでそこそこストレスが溜まります。(毎回うるさくされるわけではないですが。)
8. ボックスオフィス
Simple is the bestですね( ⁼̴̀꒳⁼̴́ )✧
ボックスオフィスでの直接購入の何が良いかというと、とんでもなく高い手数料を払わなくて良い点です。 多くの作品が公式チケットサービスとして指定しているTelechargeやTodayTix は基本的に最低でも千円の手数料が載ってくると思っていいでしょう…私みたいなコミュ障の方は事前に残席をチェックして大体どの辺の席が空いてるのかと自分の予算を頭に入れてから行くと窓口で「ココハドコ…ワタシハダレ…」とならずにすみます。「1番安い席はいくら?どこ?」や「100ドル以下のチケットだとどこがある?」「残ってる席で1番前方席はいくらしますか?」等ガンガン聞いていくのもオススメ。たまに迫力がすごい人もいますが、窓口スタッフさんは大抵愛想が良くて親切なので勇気を持って頑張りましょう。とって食われることはまぁないです。私は特定の俳優さん目当てでチケット買う場合は購入確定する前に「あの〜今日〇〇さんは休演する予定はありますか?」とお伺いを立てたりします。直前になるまで確実な回答はわからないので「うーんわかんないんだよねー」と言われることもあれば「登板予定だから何もなければ見れると思うよ」と情報がゲットできることも。これは運です。
それからボックスオフィスではたまーにどのウェブサイトにも載っていない掘り出し物の安い席が出てきたりするのも私がサイトで買うよりも直接劇場で買うのが好きな理由です。特にHadestownボックスオフィスには、当日の朝に最前チケットを$99で購入、推しにウインクしてもらった件で頭が上がりません。
以上8つの方法を駆使して私はいつもチケットをゲットしています。おかげでチケット代が一度に$100を超えることは年に2回あるかないか。気合いと運な部分も大きいので「絶対に買える!おすすめ!」とはいきませんが、参考になれば幸いです☺︎